よくばり夫婦です。
普段はS&P500の積み立てや、日本株の短期売買の記事を書いています。
今回はその逆で、我が家が「やっていない投資」を紹介したいと思います。
不動産投資、仮想通貨、FX、金。投資を続けていると、いろいろな投資の話が目に入ってきます。どれも資産を増やす手段のひとつで、実際に成果を出している人もいます。
それでも我が家は、今のところ手を出していません。やっていない理由を並べてみると、我が家が何を大事にして投資をしているのかが、かえってはっきり見えてきました。
結論|やっていない投資は9つ
やっていない投資は9つ、理由とあわせて一覧にまとめました。
| 投資 | やっていない一番の理由 |
|---|---|
| ①不動産投資 | 借金をしてまで投資しない。知識にも自信がない |
| ②FX | 誰かの利益が誰かの損になる。レバレッジも怖い |
| ③不動産クラウドファンディング | 運営会社の中身を自分で判断できない |
| ④仮想通貨(暗号資産) | 利益や配当を生まず、価格の根拠を説明できない |
| ⑤高配当株 | 以前やっていたが、今の2本柱のほうが合っている |
| ⑥米国個別株 | S&P500で主要な企業はすでに持っている |
| ⑦金(ゴールド) | 今は守りの資産を持つ時期ではない |
| ⑧個人向け国債 | 今は守りの資産を持つ時期ではない |
| ⑨株主優待目当ての投資 | 優待で銘柄を選ぶと、判断の軸がブレる |
理由をまとめると、次の3つになります。
- 借金をしてまで投資しない
- 自分で中身を判断できないものは買わない
- 今の主力2本柱のほかに、投資の軸を増やさない
そしてもうひとつ大事なのが、「一生やらない」ではなく「今はやらない」ということです。この点についても触れたいと思います。
前提|我が家が今やっている投資
やっていない投資の話をする前に、今やっている投資を整理しておきます。
- S&P500:資産形成の柱。総資産の75%以上
- 日本株の短期売買:サンリオ・ソフトバンク・みずほが中心(2026年9月現在)
- 企業型DC・iDeCo:老後のために残しておくお金
長期で増やすのはS&P500の連動インデックスファンド、上乗せを狙うのが日本株の短期売買、老後資金は企業型DCとiDeCo。役割を分けて、今はこの形に落ち着いています。
👉今の投資手法に至るまでの投資遍歴は、こちらの記事にまとめています。

1. 借金をしてまで投資はしない
①不動産投資
不動産投資は、多くの場合ローンを組んで物件を買います。自己資金の何倍もの物件を持てるので、うまくいけば資産を大きく増やす力になります。いわゆるレバレッジです。
その力は認めています。ただ、我が家は借金をしないスタイルで資産を貯めてきました。住まいも賃貸で、住宅ローンも組んでいません。カーローンもありません。投資のために大きな借金を背負うのは、このやり方と正反対です。
もうひとつの理由は、不動産の知識に自信がないことです。正直に言うと、不動産を勉強したいという興味もあまりありません。
そんな自分が、借金をしてまで投資をして、利益の出る物件を見つけられるとは思えません。いい物件ほど個人のところには回ってこない気がしますし、知識のないまま飛び込んでも、売る側にとって都合のいいお客さんになるだけ(カモ)だと思います。
空室、修繕、入居者対応など、物件を持ったあとの手間もあります。共働きで子育て中の今、そこに時間を使うイメージは持てません。
もし不動産投資をするなら、いきなり物件を買うことはしないと思います。まずはREIT(不動産投資信託)や、不動産を持っている会社の株を買うところから始めて、そこから不動産投資の勉強をスタートする。その段階を踏まないうちは、投資しません。
👉住まいを賃貸にしている理由は、こちらの記事に書いています。

②FX
FX(外国為替証拠金取引)は、借金とは少し違いますが、手元のお金の何倍もの金額を取引できる仕組みです。国内の個人向けFXでは、預けたお金(証拠金)の最大25倍まで取引できます。
我が家がやらない理由は3つです。
まず、誰かの利益の裏側に、誰かの損がある取引だということ。株式は企業が成長すれば全体のパイが大きくなりますが、通貨の売買はそうではありません。長く続ければ資産が増えていく仕組みがない、というのが大きいです。
次に、レバレッジで損失が膨らむのが怖い。うまくいけば大きく増えますが、逆に動けば短い期間で大きく負けます。「とにかく損をしたくない」というのは、投資を始めたときから変わっていない性格です。
そして、為替は予想できないと思っています。金利、要人の発言、為替介入。いろいろな要因で動く為替を、個人が読み切れるとは思えません。
2. 自分で中身を判断できないものは買わない
③不動産クラウドファンディング
「みんなで大家さん」のような不動産クラウドファンディングは、自分で物件を買うよりずっと少ない金額から不動産に投資できる商品です。ローンを組む必要もありません。
それでもやらないのは、実際に買っているのは運営会社への信用だと思うからです。どんな物件なのか、運営会社の財務は健全なのか、自分で判断する材料が乏しい。
しかも運用期間中は、途中で解約しにくく、お金が拘束されます。年数%の利回りのために、中身の見えないリスクを取るくらいなら、S&P500で十分だと考えています。
これが杞憂ではなかったことは、実際の事例が示しています。「みんなで大家さん」の運営会社と販売会社は、2024年6月に大阪府・東京都から業務の一部停止を命じられました。その後、分配金や出資金の返還が遅れる事態になり、2026年9月1日には両社の事業許可が取り消されています。東京都の発表では、物件の賃料が支払われているかを調べないまま、書面に「該当なし」と記載して販売していたことなどが処分の理由とされています。
もちろん、すべての不動産クラウドファンディングが危ないわけではありません。ただ、問題が起きていても、出資者の側からは見えにくい。その構造が、我が家には合いません。
④仮想通貨(暗号資産)
ビットコインなどの仮想通貨も持っていません。
いちばんの理由は、利益や配当を生む資産ではないことです。株式なら、企業が稼ぐ利益が価値の裏付けになります。仮想通貨には、それに当たるものがありません。価格は「買いたい人がどれだけいるか」で決まり、その根拠を自分で説明できないものには、大事なお金を置けません。
そのうえ、値動きが大きすぎます。数十%の上げ下げが珍しくない資産は、損をしたくない私たちの性格には合いません。
税金も株より不利です。今の制度では、仮想通貨の利益は「雑所得」として給与などと合算され、所得が多いと最高で約55%(所得税45%+住民税10%)の税率がかかります。株や投資信託なら約20%です。
ただ、税金の不利がなくなっても、ほかの理由は残ります。今のところ、我が家が買う理由にはなっていません。
3. 今の主力2本柱のほかに、投資の軸を増やさない
⑤高配当株
高配当株は、実は以前やっていました。日本の高配当株や、米国の高配当ETFを買い集めていた時期があります。
今は買っていない理由は、たくさんあります。
- 長い目で見ると、結局S&P500を買っているのとそれほど変わらないと感じた
- 課税口座では、配当を受け取るたびに約20%の税金が引かれる。分配金を出さない投資信託なら、利益は中で再投資され続ける
- 資産形成期の今は、配当を受け取るより、値上がりで資産を大きくすることを優先したい
- 個別株については、短期売買のほうが利益を出せることが、自分の手法として見えてきた
S&P500で長期の資産形成、日本株の短期売買で上乗せ。この2本柱があるので、今あえて高配当株を買う必要がなくなりました。
ただ、FIREをして資産を取り崩す時期になったら、配当という形でお金を受け取る選択肢を、もう一度考えるかもしれません。
⑥米国個別株
S&P500に投資しているのに、米国の個別株は買っていません。
理由はシンプルで、S&P500を買っていれば、米国の主要な企業はすでに持っているからです。S&P500は米国を代表する約500社で構成されていて、アップルやエヌビディアのような企業も含まれています。あえて個別に買い足す必要を感じません。
それに、個別株の枠は日本株の短期売買だけで手一杯です。2026年9月現在、よく取引をしているサンリオ、ソフトバンクグループ、みずほFGなどの値動きを追うだけでも、それなりの時間と集中力を使っています。
ここに米国株まで広げる余裕はありません。
⑦金(ゴールド)・⑧個人向け国債
金と個人向け国債は、理由がほぼ同じなのでまとめます。
どちらも、資産を守る役割が強い商品です。そして我が家は今、守りの商品を買う必要はないと考えています。
私たちは今、資産形成の時期です。できる限り株式で資産を増やしたい。金が今高いのか安いのか、金利がこれからどうなるのか、といった判断でやめているわけではありません。今の我が家には必要ない、というだけです。
企業型DCでは元本確保型(定期預金)や、債券を多く含むバランス型のファンドも持っています。ただ、これは会社が用意した限られた商品の中から、長く持ち続けられるものを選んだ結果です。今の我が家の投資に守りの商品は要らない、という考えは変わりません。
金についてはもうひとつ、利息も配当も生まないという点もあります。持っているだけでは何も生まれず、値上がりを待つしかない資産です。
⑨株主優待目当ての投資
株主優待をもらうために株を買うことも、基本的にはしません。
- 優待は、企業の判断で廃止されたり、内容が改悪されたりすることがある
- 届いても、欲しいもの・使うものとは限らない
- 「優待が欲しいから買う」と、銘柄を選ぶ軸がブレる
株を買うかどうかは、その会社や株価を見て判断したい。優待はあくまでおまけ、という考えです。
例外|サンリオとオリエンタルランド
ただ、優待を受け取っている銘柄もあります。
ひとつはサンリオです。サンリオは短期売買とは別に、長期で保有すると決めている銘柄です。長く持つと決めたうえで、その結果として優待を受け取っています。優待が目当てで買ったわけではありません。
もうひとつがオリエンタルランドです。こちらは、はっきり優待が目当てで買った銘柄です。
目的は、娘に株に興味を持ってほしいからです。優待が届けば、「株」というものの存在を知るきっかけになります。株式会社とは何か、株主と経営者はどういう関係なのか。いつかそういうことを知ってほしいと思っています。
その入り口は、娘の好きなサンリオやディズニーでいい。そう考えています。
「一生やらない」ではなく「今はやらない」
ここまで9つの投資を挙げてきましたが、どれも「今は買わない」というだけです。一生やらないと決めているわけではありません。
資産額、仕事の状況、家族構成、娘の自立。こうしたものが変われば、選ぶ投資も変わるかもしれません。高配当株はFIRE後に考え直すかもしれませんし、不動産に興味が出たら、まずはREITから勉強を始めると思います。
実際、我が家の投資スタイルはこれまでも何度も変わってきました。今のやり方も、この先ずっと続くとは限りません。
これからも、何をやるかと同じくらい、何をやらないかを考えながら、投資に向き合っていきたいと思います。
出典
- 東京都「不動産特定共同事業者に対する行政処分について」(2026年9月1日)
- 牛島総合法律事務所「『みんなで大家さん』系に対する直近の行政処分について」(2024年7月3日)
- 一般社団法人金融先物取引業協会「個人顧客を相手方とするFX取引に係る証拠金規制」
- PwC Japan「暗号資産に係る2026年金商法等改正法の成立」(2026年7月)
- 大和総研「暗号資産取引に20%の申告分離課税導入へ」(2026年2月6日)

コメント