よくばり夫婦です。
我が家は賃貸派です。家を買う予定は今のところありません。
30代で総資産6,000万円を超えることができましたが、その大きな要因の一つが、住居費をかなり低く抑えられたことだと考えています。
もちろんこれだけではありませんが、家計への貢献度で考えれば、住居費の低さは間違いなく一番上に来ます。
なぜ賃貸を選び続けているのか。そして賃貸で暮らしながら、この先どうするつもりなのか。
この記事では、賃貸について我が家が考えていることをまとめました。
都内・3人家族で、家賃は8万円台
まずは、我が家の住まいについてです。
- 都内の賃貸
- 家族3人が十分に暮らせる広さ
- 家賃は8万円程度
- 年間の住居費は100万円程度
アットホームの調査によると、東京23区のシングル向け(30㎡以下)の平均募集家賃は、2026年2月時点で11万円に到達しました。
2025年5月に10万円を超えてから、わずか9か月です。さらに、21か月連続で2015年1月以降の最高値を更新しています。
一人暮らし用の部屋の平均より安い家賃で、3人が暮らしている。都内でこれができているのは、我が家にとってかなり大きいです。
年間支出950万円のうち、住居費は1割
我が家の年間支出は約950万円。そのうち住居費は100万円程度なので、割合にすると1割ほどです。
住居費は、たいていの家庭にとって支出の最大項目になります。ここを低く抑えられると、家計全体にはかなり余裕が生まれます。
我が家が毎年海外旅行にお金を使いながら、それでも資産形成を続けられているのは、正直なところ、この住居費の低さのおかげと言えます。
資産形成期に賃貸を選んでいる理由
① 最大の固定費を、自分で動かせる状態にしておきたい
賃貸の大きなメリットは、住居費を自分たちの意思で動かしやすいことだと思います。
収入が変わったとき、家族構成が変わったとき、働き方が変わったとき。
賃貸であれば、「もう少し家賃の安い場所へ移る」「逆に広い家へ移る」といった選択肢を持ち続けることができます。
一方で住宅を購入すれば、住宅ローンの返済をはじめとした大きな住居費を、長期間抱えることになります。
もちろん、それ自体が悪いわけではありません。
ただ、資産形成を進めたい今の時期に、家計の中でも特に大きな支出を長期間固定することは、我が家の考え方にはあまり合いませんでした。
② 資金を住宅に固定せず、投資に回せる
住宅を購入すると、頭金や諸費用でまとまった現金が一度に出ていきます。
購入後も、固定資産税や火災保険、マンションであれば管理費や修繕積立金などの費用がかかります。
一方、我が家は総資産の75%以上をS&P500連動のインデックスファンドで運用しています。
住宅購入に使う可能性のあった資金も含めて、金融資産として積み上げている形です。
もちろん、株式には価格変動があります。大きく下落する年もあります。
それでも、FIREを目指している我が家にとっては、資産をできるだけ流動性の高い状態で持っておくことを優先しています。
必要になったときに数日で現金化できる金融資産と、簡単には売却できない不動産では、資金の自由度が大きく違います。
③ 価格が高く、金利も上がっている今、急いで決めたくない
不動産経済研究所の調査によると、首都圏の新築分譲マンションの平均価格は2026年6月時点で1億137万円。
前年同月比で10.6%上昇し、都心6区では平均2億1,430万円となっています。
金利も動いています。日銀の政策金利は2026年6月の会合で1.00%に引き上げられました。1995年以来、約31年ぶりの水準です。
住宅ローンの変動金利も、ネット銀行の平均で年1.292%まで上昇しています(モゲチェック集計・2026年9月時点)。
価格が高く、金利も上がっていく。そのタイミングで数十年のローンを組む理由が、我が家には見つかりませんでした。
組めないわけではないと思いますが、ここで勝負しなくていい、というのが今の判断です。
賃貸のデメリットからも目をそらさない
もちろん、賃貸にもデメリットがあると思っています。
家賃は上がる
「賃貸なら住居費がずっと一定」というわけではなく、東京23区の募集家賃も上昇を続けています。
契約更新のタイミングなどで、家賃の値上げを打診される可能性は十分にあります。
払い続けても自分のものにはならない
たとえば家賃10万円の家に30年間住めば、単純計算で3,600万円を支払うことになります。
それだけ払っても、手元には何も残りません。
我が家がこれを受け入れられているのは、浮いた分を投資に回して資産に変えているからです。
逆に言えば、投資をしないまま賃貸を選ぶと、この弱点だけが残ります。
高齢になると部屋を借りにくくなる
賃貸オーナー向けの調査(R65・2024年3月、全国500人)では、高齢者の入居を「受け入れていない」というオーナーが41.8%。「積極的に受け入れている」は19.0%しかありません。
ただ、制度のほうは動き始めています。
2025年10月に改正住宅セーフティネット法が施行され、安否確認や福祉との連携をセットにした「居住サポート住宅」がつくられました。終身建物賃貸借の手続きの簡素化や、認定を受けた保証業者による家賃債務保証の整備も進んでいます。
我が家が本格的に高齢者向け住宅を考えるのは、まだ何十年も先です。
今の常識だけを前提に将来を心配するより、制度の変化を見つつ、そのとき審査に通るだけの資産と信用を自分たち側で用意しておくことのほうが現実的だと考えています。
補足|社宅が使えるなら、一度は計算してみてほしい
余談ですが、我が家がこの家賃で都内に住めているのは、夫が会社勤めを始めてから10年以上、社宅を使っているからです。
社宅と聞くと、あまり良いイメージを持たない方もいると思います。実際、我が家も制約を感じることはあります。
- 住める場所や物件が限られる
- 同僚や勤務先の関係者が近くに住んでいる
- 退職すると利用できなくなる
三つ目がいちばん重いです。社宅は在職中だけの制度なので、辞めた瞬間になくなります。
そのため、「現在の安い住居費が一生続く」という前提でFIRE後や老後の生活費を計算すると、大きくズレる可能性があります。
これは我が家自身も、将来の課題として認識しています。
それでも、社宅のメリットは何といっても住居費を圧倒的に抑えられることです。
同じ地域・同じ広さの家を自分で借りた場合の家賃 - 社宅の自己負担額 = 毎月の差額
たとえば、この差額が月10万円なら年間120万円です。
仮にその120万円を毎年投資に回し、年5%で運用できたとすると、10年後には約1,553万円、20年後には約4,110万円になります。
「同僚が近くにいるのは気まずい」という気持ちと、この金額。どちらを取るかは人それぞれで、正解はありません。
ただ、一度も計算しないまま「社宅はちょっと」で終わらせるのはもったいない。
ぜひ一度計算してみてください。
なお、制度の中身は会社によって全然違います。
自己負担の割合、対象になる家族構成、住める年数の上限など、まずは自社の規程を確認してみてください。
FIRE後の住まいは、これから決める
将来、住宅を購入する可能性はあります。
十分に資産を貯めたあとで、終の住処として家を購入し、毎月の家賃という固定支出をなくす。
老後に大きな家賃を払い続けなくていい安心感には、やはり魅力があります。
ただ、それは今ではありません。これから我が家の生活は、何度も変わっていくからです。
娘がいる今、娘が家を出たあと、仕事を辞める前、そして仕事を辞めたあと。
その段階ごとに、必要な広さも、住みたい場所も、暮らし方も変わっていくはずです。
生活の形が大きく変わる時期に、住む場所と住まいの形を固定する必要はない。
これが今の我が家の結論です。
買うのであれば、生活の形がある程度固まってから。我が家にとっては、その順番のほうが後悔しにくいと考えています。
最後に
賃貸と持ち家のどちらが正解かは、家庭によって違います。
ただ、資産形成を進めながら、今の生活も楽しみたい我が家にとって、現時点では賃貸が最も合っている選択でした。
今後、資産額や家族構成、働き方が変われば、答えが変わる可能性もあります。
そのときは「賃貸派だから」と決めつけるのではなく、改めて数字を見ながら考えるつもりです。
出典
- アットホーム「全国主要都市の賃貸マンション・アパート募集家賃動向(2026年2月)」
- 不動産経済研究所「首都圏 新築分譲マンション市場動向 2026年6月」
- モゲチェック「住宅ローン金利 2026年9月の最新動向」
- R65「高齢者向け賃貸に関する実態調査」(2024年3月/全国の賃貸オーナー500人)
- 国土交通省「住宅セーフティネット法改正(2025年10月施行)」
- 国税庁 タックスアンサー No.2597「使用人に社宅などを貸したとき」

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