よくばり夫婦です。
2026年8月末現在、我が家の総資産66,118,427円のうち、投資信託は49,816,725円。
総資産の75.3%を占める投資信託は、すべてS&P500に連動するインデックスファンドです。さらに、年金資産の一部もS&P500で運用しています。

この記事では、我が家がなぜS&P500を信頼し、資産形成の中心にしているのかを紹介します。
インデックス投資を知ったのは2016年頃
私がインデックスファンドを知ったのは、2016年頃に橘玲さんの『臆病者のための株入門』を読んだことがきっかけです。
インデックスファンドは「市場の平均」を目指す商品ですが、その平均は決して平凡ではありません。
S&P Dow Jones Indicesによると、2025年6月末までの20年間では、米国大型株のアクティブファンドの91%がS&P500を下回りました。
好成績を残すファンドを事前に選び、何十年も持ち続けるのは簡単ではありません。
市場平均を低コストで取りにいくことが、自分には合っていると考えるようになりました。
参考:S&P 500 Brochure(S&P Dow Jones Indices)
以前は「ひふみ投信」と「レバナス」も持っていた
最初からS&P500に一本化していたわけではなく、投資経験が浅かった頃は、ひふみ投信やレバナスも購入していました。
ひふみ投信
ひふみ投信は、企業を調査して成長が期待できる銘柄を選ぶアクティブファンドです。
当時は有名なファンドマネージャーの藤野英人さんが運用責任者として知られ、個人投資家からも高い人気がありました。
レバレッジNASDAQ100
NASDAQ100は、NASDAQ市場に上場する金融銘柄を除く時価総額上位100社で構成される指数です。
レバナスは、その日々の値動きのおおむね2倍を目指す商品で、2021年頃に注目を集めました。
ただし、長期で単純に2倍になるわけではありません。相場が上下を繰り返すと、複利の影響によって指数の2倍とは異なる値動きになります。
参考:NASDAQ-100 Index(Nasdaq)/iFreeレバレッジシリーズ(大和アセットマネジメント)
当時は商品の中身よりも、直近の成績や人気を見て選んでいた部分がありました。
下落して初めて「持ち続ける根拠」の大切さに気づいた
2022年頃、高インフレや米国の利上げ、ロシアによるウクライナ侵攻などを背景に株式市場が大きく下落しました。
私は、ひふみ投信やレバナスを持ち続けられませんでした。
回復を信じられるだけの根拠を、自分の中に持っていなかったからです。
一方、S&P500も下落しましたが、こちらは売らず、毎月40万円以上の追加投資を続けました。
長期の実績や仕組みを調べ、何に投資しているのかを納得できていたからです。
この経験から、成績の良さを見て買うことと、下落しても持てるほど理解して買うことは違うと学びました。
オルカンではなくS&P500を選ぶ理由
全世界株式に投資する「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」、いわゆるオルカンも合理的な投資先です。
オルカンは、世界の株式市場の動きを表す「MSCI ACWI」という指数への連動を目指しています。
この指数は、先進国と新興国の大型・中型株を対象とし、世界の投資可能な株式市場の約85%をカバーしています。
各国へ均等に投資するのではなく、時価総額に応じて構成比率が決まるため、国の盛衰に合わせて投資先が自動的に入れ替わることが大きな強みです。
それでも私がS&P500を選ぶ理由は、次の3つです。
1.長期の実績に納得できるから
S&P500は米国を代表する約500社で構成され、米国株式市場の時価総額の約80%をカバーします。
1957年の算出開始から2025年6月末までの年率換算リターンは、配当込み・米ドルベースで約10%でした。
期間や通貨が変われば結果も変わり、将来もS&P500が上回る保証はありません。
それでも私は、長期の歴史と過去の実績に最も納得できました。
なお、S&P500とMSCI ACWI、それぞれに連動するブラックロックのETFで過去10年間の運用成績を比較すると、S&P500連動の「IVV」は年率15.47%、MSCI ACWI連動の「ACWI」は年率12.92%でした。
参考:IVVの運用実績(BlackRock)/ACWIの運用実績(BlackRock)
2.情報開示と市場監視の仕組みを信頼しているから
米国の上場企業は、年次報告書「Form 10-K」や四半期報告書「Form 10-Q」などをSECへ提出し、EDGARで公開しています。
それだけでなく、インサイダー取引や相場操縦を監視する体制も整っています。
FINRAは取引データを分析して不審な取引を調査し、SECや法執行機関へ報告しています。
さらに、世界中の投資家やアナリスト、報道機関から注目されているため、企業は常に厳しい目にさらされています。
もちろん、米国市場にも不正はあり、大統領や政府高官の発言で株価が大きく動くこともあります。
それでも、情報開示や監視、摘発の仕組みがあり、不正が発覚すれば責任を問われる市場であることは、長期投資における安心材料です。
参考:EDGAR(SEC)/インサイダー取引の監視体制(FINRA)/SECの法執行部門
3.新しい技術や産業が米国で大きく育っているから
GAFAMやMagnificent Sevenに代表されるように、新しい技術を世界規模の事業に育てた企業の多くが米国市場に集まっています。
AI、クラウド、半導体、宇宙産業などにも人材と資金が集まっています。
Stanford HAIの「AI Index Report 2026」によると、2025年の米国における民間AI投資額は2,859億ドルで、中国の約23倍でした。
S&P500の構成銘柄は固定ではありません。
現在の有名企業だけでなく、次の有力企業も取り込んでいく米国市場の仕組みに投資していると考えています。
参考:AI Index Report 2026(Stanford HAI)
オルカンと迷うなら、私はS&P500を選ぶ
「オルカンとS&P500のどちらに投資すべきか」は、多くの人が一度は迷う、インデックス投資の永遠のテーマです。
特定の国に賭けたくないなら、オルカンは自然な選択です。
それでもS&P500が気になるのは、米国の成長や企業群に魅力を感じているからではないでしょうか。
大切なのは、下落時にも信じて買い続けられるかどうか。私の場合は、世界に広く分散する安心感より、米国の歴史や仕組みへの納得感のほうが行動を支えてくれます。
なお、私もiDeCoの一部ではオルカンも保有しています。それ以外の投資信託は、すべてS&P500連動型です。
トリニティ・スタディも株式部分はS&P500だった
「4%ルール」の根拠の一つとして知られるトリニティ・スタディでは、株式部分にS&P500のリターンが使われています。
過去のデータを用いた検証では、30年間・当初4%の引き出しで、資産が尽きなかった割合は株式100%で95%、株式75%・債券25%で98%でした。
これはS&P500がオルカンより優れていることを示す研究ではありません。
それでも、FIRE後の取り崩しまで長期データで検証されていることは、私にとって信頼材料の一つです。
参考:Retirement Savings: Choosing a Withdrawal Rate That Is Sustainable(原論文)
「何も考えずにぜんぶっぱ」できる理由
私は、長期の資産形成に使う投資信託を、すべてS&P500に連動する商品で運用しています。
ここでいう「何も考えずにぜんぶっぱ」とは、根拠なく資金を投じるという意味ではありません。
S&P500の長期的な実績や指数の仕組み、米国市場の特徴を調べ、長期保有する投資先として納得しています。
そのため、購入するたびに「今は高値ではないか」「ほかの指数のほうがよいのではないか」と考え直す必要がありません。
S&P500は算出開始後、12回の弱気相場を経験し、その平均下落率は約33%です。
下がらないと考えているのではなく、何度も大きく下落しながら成長してきたと知っているからこそ、下落時にも投資先を変えずに買い続けられます。
米国高配当ETFを売却した理由
2021年頃から2024年頃までは、SPYD・VYM・HDVも保有していました。
利益が出ており、米ドルで配当金を受け取れる点も魅力でしたが、現在はすべて売却しています。
資産の役割を、次のように整理したからです。
- 着実な資産形成:S&P500連動のインデックスファンド
- 自分で利益や配当を狙う運用:日本の個別株
この方針では、米国高配当ETFの役割がなくなりました。
商品の良し悪しではなく、我が家の資産配分に必要なくなったということです。
債券やREITを持っていない理由も同じ
現在は、債券ファンドやREITも単独では保有していません。
生活を守る現金を確保したうえで、長期の資産形成はS&P500、積極的な運用は日本株と分けるほうが、今の我が家にはわかりやすいからです。
分散のために商品を増やしすぎると、役割が重なり、管理も複雑になります。
今は必要な役割を満たすものだけを保有しています。
まとめ:信じられる根拠があるから、下落時にも買える
S&P500には米国株への集中や為替変動のリスクがあり、過去の好成績が続く保証もありません。
それでも、長期の実績や米国市場の制度、企業が入れ替わる仕組みを調べ、最も納得できる投資先だと考えています。
私たちにとって優れた投資先とは、上昇中に魅力的に見える商品ではなく、30%下落しても買い続けたいと思える商品です。
調べたからこそ迷わない。信じられるからこそ下落時にも買える。
それが、S&P500を資産形成の中心にしている理由です。

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